Flexibly Fit
浴衣や着物は元来サイズがあるようでないようなところがあります。
ある意味、いい加減。それは、適当すぎるという意味ではなく、良い加減であるということです。
もちろん、お仕立てした着物は自分のサイズにぴったりフィットして気持ちの良いものです。特に、裄丈があまりに短かかったり、長すぎたりするのは、お勧めしませんが、少し太ったり痩せたりした際に着物はアジャストできる優れた衣服です。
また、年を重ねることをふまえ、着丈を長めに仕立て、十三参りできた着物の肩あげをほどいて、十六歳ぐらいで乙女になって着られるのも着物の良さです。
成人式で着た振袖を柄ゆきを考えて短くし、結婚後に訪問着として着られることも着物の醍醐味です。
食べ過ぎたかな、と思えば、すぐに帯もゆるめられます。
そして、何よりも通気性が良いのに、守るところは守ると行った具合に、体が冷えないように考えられています。
千年以上の年月を経ても尚、愛される所以です。