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原料辞典
京都ちどりやが選ぶ素材には、すべて理由があります。歴史と科学、そして日本の知恵——9つの代表原料を深く読み解きます。
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Camellia
Oil
椿油
九州産やぶ椿の実を、昔ながらの「玉締め」で手搾り。オレイン酸86%、皮脂に最も近い植物油として平安時代から愛されてきた、ちどりやの看板原料です。

九州の野山から、玉締めの手仕事へ。
ちどりやの椿油は、九州一円に自生する「やぶ椿」の実から作られます。栽培された椿ではなく、農薬も肥料も一切与えられずに山野で自生した野生品。その実を秋に丁寧に収穫し、昔ながらの「玉締め(たまじめ)」という伝統的な手法で圧搾します。
玉締めとは、天日乾燥させ、ローラーで潰した種子を木の蒸し桶で軽くスチームした後、臼に入れてジャッキで押し上げます。上には御影石の大きな突起があり、ここに臼が押しつけられることで少しずつ油が流れます。瓶の中には「こってり油をしぼる」という表現そのままに、油がじわじわと溜まっていきます。一度に大量生産できる効率的な製法ではありません。しかしこの手間が、加熱処理や化学溶剤なしに、椿本来の栄養素をすべて残した油を生み出します。
平安時代の文献にも記録が残る椿油。宮廷の女官、江戸の芸妓・舞妓さん、そして現代——1949年に京都東山で創業したちどりやも、舞妓さんたちのための化粧品として当初から椿油を扱ってきました。その縁は今も続いています。
皮膚の皮脂はオレイン酸が約41%を占めます。ちどりやの手搾り椿油にはそのオレイン酸が86%含まれており、人の皮脂に最も近い構造を持つ植物油として、肌に自然になじみます。
椿油が肌に良い3つの理由
よくある質問
栽培された椿と異なり、やぶ椿は農薬・肥料なしに山野で自生します。ストレス環境で育った植物は抗酸化物質をより多く蓄える傾向があり、野生品ならではの成分の豊かさがあります。また玉締め手搾りにより、化学溶剤を一切使わず油本来の成分を保ちます。
椿油はオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)が主体で、酸化しやすい多価不飽和脂肪酸の比率が低いため、植物油の中でも酸化安定性が高い部類に入ります。冷暗所保管・開封後早めの使用を推奨しています。
椿油は皮脂に近い構造のため、他の植物油より肌なじみが良く、重さを感じにくい特性があります。適量(洗顔石鹸の場合は通常使用量)であれば、べたつきはほとんど感じられません。
Rice
Bran
米ぬか
江戸時代の「ぬか袋」から続く日本の洗顔文化の原点。γ-オリザノール・フィチン酸・イノシトールが、洗いながら美白・整肌・保湿を実現します。
江戸の女性が磨いた、ぬか袋の知恵。
「米を磨けば肌も磨く」——江戸時代の女性たちは、精米の際に出る米ぬかを小さな袋に詰め、毎朝の洗顔に使っていました。この「ぬか袋」の習慣は、科学的な裏付けのない時代に経験として受け継がれた美の知恵です。
現代の科学はその知恵を証明しています。米ぬかにはγ-オリザノール・フィチン酸・イノシトール・ビタミンE(トコフェロール)・ビタミンB群など、肌に有効な成分が複合的に含まれています。これらが洗顔しながら美白・整肌・保湿を同時に実現します。
また、米油に含まれるγ-オリザノールはビタミンEの約40〜60倍の抗酸化作用を持つトコトリエノールを多く含み、シミやシワを防ぐアンチエイジング効果も期待できます。ヒアルロン酸産生促進作用も研究されています。
米ぬかが肌に働く3つの理由
よくある質問
米ぬか配合の洗顔石鹸は毎日使えます。スクラブタイプは週2〜3回が目安です。肌の状態を見ながら調整してください。
くすみが気になる方・乾燥しがちな方に特に向いています。脂性肌の方も毛穴ケアに使われます。敏感肌の方は低刺激タイプからお試しください。
Azuki
Bean
小豆
平安時代から続く「豆洗い」の知恵。サポニン(天然洗浄)とポリフェノール(抗酸化)が、化学合成成分なしの洗浄を可能にします。

豆で洗う、古来からの美容。
小豆を粉にして顔を洗う「豆洗い」の習慣は、平安時代の文献にも記されています。小豆粉の微細な粒子がやさしいスクラブとなり、肌表面の古い角質をなめらかに取り除きます。
小豆に含まれるサポニンは水に溶かすと泡立ち、天然の界面活性剤として余分な皮脂汚れを穏やかに洗い流します。化学合成の界面活性剤とは異なり、必要な皮脂まで取り去ることなく、肌本来のバリアを守りながら洗浄します。
また、あずきの粉には細胞の再生に関わるビタミンB1・B6が豊富で、肌の代謝を促進。ビタミンB2は皮膚を美しく滑らかに保つビタミンとして知られています。
小豆の3つの働き
Kudzu
Root
葛
漢方薬「葛根湯」でも知られる野生採取の葛根。デンプンによる保護膜形成と、イソフラボン・クズフラボノイドの整肌・抗酸化作用を持ちます。

野山に生きる葛の、漢方の知恵。
葛は日本全国の山野に自生するマメ科の多年草。秋から冬にかけて根を掘り出し、水にさらして精製した「本葛粉」は和菓子の原料として有名ですが、肌のための素材でもあります。
京都ちどりやが使う葛は野生採取品。農薬・化学肥料とは無縁の自然の土地で育った葛の根は、栽培品よりもイソフラボン・クズフラボノイドを豊富に含むといわれています。
葛デンプンはきめ細かく肌触りがやさしく、洗顔に使うと「すべすべした感触」が得られます。葛デンプンが肌表面に薄い保護膜を形成し、水分蒸発を抑える働きをするからです。
葛根が肌に働く理由
Alpinia
/Getto
月桃
沖縄に自生する月桃のポリフェノールは赤ワインの34倍。ピーチムーンフェイスウォーターの主原料で、強力な抗酸化・抗菌作用を持ちます。

南の島が育てた、月桃の抗酸化力。
月桃(ゲットウ)はショウガ科の多年草植物で、沖縄・奄美大島・東南アジアに自生。古来より沖縄地方では民間の漢方薬として重宝されてきました。水蒸気蒸留法で採取した精油成分には、防虫・抗菌作用のほか、鼻炎や気管支炎に効果のあるシネオールなどが含まれています。
月桃が現代スキンケアで注目される最大の理由は、そのポリフェノール含有量の高さです。月桃葉のポリフェノールは赤ワインの34倍以上を有するとも報告されています。強い紫外線と高温多湿の環境に適応するため、植物自身が豊富な抗酸化物質を蓄えているのです。
ちどりやの「ピーチムーンハーバルフェイスウォーター」は月桃蒸留水とグレープフルーツ種子エキスのみで構成されたシンプルな化粧水。「月桃蒸留水」は月桃葉の精油を抽出するときに水蒸気蒸留で同時に得られるハーバルウォーターで、ポリフェノールと精油成分の両方を含みます。
月桃が持つ3つの力
Hamanasu
Rose
ハマナス
日本海沿岸の砂浜に自生する野生のバラ。ビタミンC・タンニン・ゲラニオールが、美白・引き締め・コラーゲン合成を同時にサポートするちどりやのシグネチャー原料です。

砂浜に咲く野生のバラの美肌成分。
ハマナス(浜茄子)は、日本海や太平洋沿岸の砂浜に自生するバラ科の野生植物です。鮮やかなピンクの花と赤い実が特徴で、花言葉は「照り映える容色」。古来より北海道・東北の海辺に自生し、民間薬としても使われてきました。
ハマナスの花にはビタミンCとポリフェノールの一種タンニンが豊富に含まれます。ビタミンCはコラーゲン合成をスムーズにし、しわやたるみを防ぐ効果があります。さらにシミやそばかすの原因となるメラニン色素の沈着を防ぐことで、透明感のある肌を維持します。
花にはバラ科特有のゲラニオールやシトロネロールといった精油成分も含まれ、その芳香にはリラックス効果が期待できます。タンニンには肌を引き締める収れん作用があり、毛穴ケアにも効果的です。
ちどりやはハマナスを花水(水蒸気蒸留ハーバルウォーター)と精油の両方の形で使用し、トナー・セラム・クリームと幅広い商品に配合しています。
ハマナスが肌に働く3つの理由
よくある質問
はい、異なる品種です。ダマスクバラ(Rosa damascena)は香水や化粧品に広く使われる栽培品種。ハマナス(Rosa rugosa)は日本・朝鮮半島の海岸砂丘に自生する野生種で、独自の成分構成を持ちます。ちどりやは両方を使い分けています。
ハマナスの香りは栽培バラより穏やかでナチュラルです。ちどりやの商品では香りを主目的にせず、機能性に配合量を絞っているため、敏感な方にもご使用いただきやすい設計になっています。
Yuzu
Seed
柚子種子エキス
野生の古木から採取した柚子の種子を、化学薬品を一切使わず独自の方法で抽出。合成保存料の代わりとして使いながら、美白・保湿・肌のキメ整えを同時に果たします。

野生の古木の種子から、独自抽出の天然防腐へ。
ちどりやのユズ種子エキスは、野生の古木から採取した柚子の種子から作られます。一般的なユズ種子エキスは化学溶剤BG(ブチレングリコール)を使って成分を抽出しますが、ちどりやは化学薬品を一切使わない独自の方法で抽出しています。
この柚子種子エキスを合成保存料の代わりに添加することで、製品の新鮮さを保ち、蒸留水の劣化を防ぎます。「保存料ゼロでどう品質を保つのか」という問いへの、ちどりやのひとつの答えがここにあります。
柚子の種子の周りにあるヌメリはペクチンと呼ばれます。このペクチンは肌のキメを整え、表皮のヒアルロン酸産生を促進する働きがあります。また、ユズ種子油に含まれるチロシナーゼ阻害成分がメラニン生成を抑制し、美白効果をもたらします。
柚子種子エキスの3つの働き
よくある質問
ちどりやは合成保存料の代わりに、ユズ種子エキス・グレープフルーツ種子エキス・ローズマリーエキスなど、天然由来の防腐・抗酸化成分を組み合わせています。また小ロット製造・鮮度管理により品質を保っています。開封後は冷暗所保管・早めの使用をお願いしています。
はい、異なります。ユズ種子油は種子を圧搾して得た油分。ユズ種子エキスは水または植物性溶剤で水溶性成分(ペクチン・フラボノイド等)を抽出したもの。ちどりやはエキス(水溶性)を主に防腐・整肌目的で使用しています。
Green
Tea
緑茶・チャ葉(茶葉微粉)
ツバキ科の茶葉を微粉にしたチャ葉。タンニン・カフェイン・アミノ酸・ビタミンCを豊富に含み、収れん・消炎・酸化防止・抗菌・殺菌作用で肌を整えます。
千年の歴史が証明する、緑茶の美肌力。
日本で古来より親しまれてきた緑茶は、飲み物としてだけでなく美容の素材としても長い歴史を持ちます。ちどりやが使うチャ葉は、ツバキ科の茶葉を細かく微粉にしたもの。肌にやさしく触れながら、その豊富な成分が働きます。
緑茶にはタンニン・カフェイン・アミノ酸・ビタミンCなどの成分が含まれています。タンニンの収れん効果で毛穴を引き締め、カテキンの強力な抗酸化作用でシミやシワを防ぎます。抗炎症・抗菌・殺菌作用はニキビ肌にも効果的で、アンチエイジングにも適した万能の素材です。
石鹸に配合することで、洗顔しながら緑茶の有効成分が肌に浸透。洗い上がりにすっきりとしたさわやかな使用感をもたらします。
緑茶が肌に働く3つの理由
Kurozato
Sugar
黒砂糖
各種ビタミン・アミノ酸・タンパク質・ミネラルが豊富な黒砂糖。保湿・美白(メラニン抑制)・抗アレルギー作用を持つ、日本の伝統甘味料をスキンケアへ。
沖縄の黒砂糖が持つ、肌のための栄養。
黒砂糖は、サトウキビの搾り汁を精製せずにそのまま煮詰めた砂糖です。精製された白砂糖と異なり、ミネラル・ビタミン・アミノ酸などサトウキビ本来の栄養素がそのまま残っています。
各種ビタミン・アミノ酸・タンパク質・ミネラルが豊富な黒砂糖には、保湿成分・メラニン抑制(美白)効果・抗アレルギー(アトピーなど)作用があることが、最近の研究で分かってきています。低刺激でしっとりと潤おす特性を持ちます。
ちどりやのフェイシャルソープ「あずきと黒砂糖」では、黒砂糖を固形のまま配合しています。洗顔時に黒砂糖が溶けながら肌に潤いを与え、同時に配合された小豆粉のサポニンがやさしく洗浄する相乗効果を発揮します。












