4.「小さなお客様」の率直な反応が、疑念を打ち消してくれた

人肌の優しさ

ちどりやの製品はシンプルな天然素材のみを原料としているからこそ、その製造過程には並々ならぬ注意と努力が必要です。何度も試行錯誤するので、納得のいくものが完成するまでおよそ3、4年はかかります。そもそも、満足できる原料を見つけるまでが大変。シアバター1つにしても何十とある製造元から取り寄せ、試しに試して選び抜いたものだけを使っています。職業柄いろいろな企業の化粧品サンプルをもらって試してみますが、使用して数日は調子がよかったとしても、いずれ何らかの理由で最終的にはちどりやの商品にたどり着く、ということを繰り返しています。自社製品が一番だと感じるのは、思い上がりではないでしょうか?しかし、それが決して自惚れではないことを確信する出来事がありました。

ある日、アトピー性皮膚炎に悩まされたお子さんのお母さんが、店頭で声をかけてきてくださいました。『天使の秘密』という名のちどりやのボディークリームを塗布し出してから、そのお子さんはかゆみに悩まされることなくすやすやと眠りにつくようになったという事でした。

そして、ある程度トラブルが治まり、ちどりやのボディークリームがなくなったので、オーガニックと書かれた市販の(よく見ると実は化学薬品の入った)クリームに切り替えようとして一度ぬってみたところ、嫌がったお子さんは、自らちどりやの空になったボディークリーム『天使の秘密』を携えてきて、「これを塗って」とお母さんにせがんだそうです。

それはちどりやにとって、自社の生み出した製品のパワーを再認識するよい契機となりました。子どもは情報に惑わされることなく本能と感覚で物事を選別しているはずであり、子どもに愛用される商品に、恐らく間違いはないだろうと。ちどりやの商品がいいという感覚は思い込みによるものではなかった。手前味噌ならぬ手前クリームは、本当に人の役に立つ、優れた品であったと、嬉しさがこみ上げてきました。